「逆流性食道炎における酸分泌抑制の意義」をテーマに、院内勉強会がありました。
逆流性食道炎とは、胃酸が食道に逆流することで食道の粘膜を刺激し、炎症を引き起こし、胸やけ、胸の締め付け感、げっぷなどが続く病気です。
近年、食生活の欧米化やピロリ菌の除菌の増加に伴い、逆流性食道炎に罹患している方がとても増えています。
1970年代からの20年間で、患者数は約5倍だそうです。
また糖尿病の方は、そうでない方に比べ、2倍以上の割合で逆流性食道炎を合併することが報告されています。血糖コントロールの悪い方に発症しやすいと言われていますが、その理由としては自律神経障害や、唾液の分泌量が減り胃液の中和ができにくくなることが関係しているようです。
逆流性食道炎では、PPI (プロトンポンプ阻害薬:胃の壁細胞のプロトンポンプに作用し、胃酸の分泌を抑制する薬)が有効になりますが、これまでのPPI では飲み始めて効果が出るのに数日間の服用が必要であり、また長期間飲んでいても症状の残存がある患者さんが7割以上でした。異なる作用でプロトンポンプを強力に抑制する新しいPPI 、ボノプラザン(タケキャブ)は服用開始1日目から症状が改善、しかも作用が持続し、ほとんどの方が症状改善するそうです。
つらい症状に悩まされている方にとっては、1日でも早く楽になりたいと思うので即効性があるのはとても嬉しいですね!
トマト内科ではすでに、症状のある多くの患者さんに使っていただいていますが、私もいち患者として、ぜひタケキャブを試してみたい‼と思いました。
事務 嶋