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慢性閉塞性肺疾患(COPD)

今日は、COPD(慢性閉塞性肺疾患)の治療薬、「ウルティブロ吸入用カプセル」の院内勉強会がありました。

 

COPD は別名たばこ病とも呼ばれ、たばこの煙などの有害物質が原因で、息をするときに空気の通り道となる気管支や肺に炎症が起きて、呼吸がしにくくなる病気です。

COPD にかかると、風邪をひいているわけでもないのに咳や痰が出ます。症状はゆっくり進行していき、次第にちょっとした動作をする際にも息切れや息苦しさを感じるようになります。

息が吸えないから苦しいのではなく、息が吐けないことにより換気ができず、酸素量が足りなくなり、苦しくなります。

トマト内科では上のスパイロメータを使い、息の吐きにくさを測定し、COPDの診断を行っています。

 

治療において、喫煙している場合はまず禁煙です。

 

 

根本的に治すことはできませんが、早期に診断を受けて治療を開始すれば、呼吸機能低下の進行を遅らせ、健康な人に近い生活を続けることができます。COPD の薬剤治療では、主に息切れに対して気管支拡張剤を使いますが、患者さんの45%が治療に満足していない、というデータが出ています。

 

これに比べウルティブロは、LABA(気管支拡張作用)とLAMA(気管支収縮抑制作用)の2つの作用を併せもつ配合剤であり、それぞれのお薬単剤では症状が改善されなかった患者さんにも優れた症状改善が期待できます。

 

また、これまでLAMA とLABA の2種類の薬剤が処方されていた場合、それぞれの異なる吸入器を使用しなければならず、吸入が面倒になってしまうこともありましたが、配合剤では1種類の薬を1日1回吸入すれば効果を発揮します。そのため患者さんにとっては手間が減り、吸入を正しく続けられることも大きなメリットだと思います。

 

ウルティブロは呼吸しにくいCOPDの方へ、見る、聞く、感じるで確実に吸入できる配慮がされているのもポイントです。

 

喫煙をしていたことがある方、咳や痰が気になるかたはぜひトマト内科へご相談ください。

 

 

事務 嶋