「イーライリリー」によるインスリンの基本について、院内勉強会がありました。
インスリンの歴史
インスリンは1921年バンディングとベストによって発見されました。膵臓を全摘した犬マージョリーに膵臓からの抽出物を注射して血糖値が下がる事が確認され、それから80日近くまで生きたそうです。世界で初めてインスリンを投与された糖尿病の犬として有名なのだそうです。日本においては1924年、インスリンが発売されました。
インスリンの種類、使い方を学びました。
インスリン分泌は、食事で血糖値が上がったことに反応して一時的に分泌される「追加分泌」と一日中ほぼ一定の割合で少しずつ分泌される「基礎分泌」の2つがあります。インスリン分泌が低下しているときは、これらの2つのインスリン分泌をインスリン注射で補います。
実際にヒューマログミリオンペンを練習で打ってみました。
注射針の取り付け方:
針ケースごとまっすぐ押し当てて止まるまで回す。
曲がったまま無理矢理押し当てることはないように。
針を付けたら針キャップはすぐに捨てます。注射後針キャップを再度かぶせようとして指に針を刺してしまったことがあるようです。
空うちの重要性:針先からインスリンが出ることの確認のために、注射をするたびに行います。
打つ場所:おなか、お尻、太もも、上腕部などが注射部位になります。部位によってインスリンの吸収の速さが異なりますので注意が必要です。基本的には同じ部位に、毎回位置をずらして注射します。同じ位置に刺し続けると、そこにしこりができインスリンが効きにくくなってきます。
刺した後表示が(0)になるまでまっすぐゆっくり完全に押し込んだまま5秒以上待ちます。
逆血防止のため注入ボタンを完全に押し込んだまま、注射針を皮膚から抜きます。
その後、注射針に針ケースをかぶせてから、外します。
この後、実際に自分のお腹に刺してみましたが、ほとんど痛みを感じませんでした。インスリン注射は注意事項が多くなかなか一回ではマスターするのは難しいかもしれません。不安のある方には毎日来院していただくこともできますので、なんでもお聞きになってください。
私も糖尿病ですが、食事と運動で頑張っています。まだ薬は飲んでいません。糖尿病についてはトマト内科に来院される患者さんと同じ気持です。がんばっていても血糖が良くならないこともあり、同じような患者さんを見ると励ましたくなります。
トマト内科ではスタッフ一同が糖尿病で悩んでいる患者様のアドバイザーとなり病気と向き合い一緒に治療していくことを常に考えてやっています。
看護師 大柿