夜尿症の勉強会がありました。
トマト内科で夜尿症!?と思われる方もいらっしやるのではないでしょうか。
糖尿病、尿崩症といったホルモンに関わる疾患が夜尿症の原因となっていることがあり、トマト内科には身近な疾患です。
5歳未満の子供では、おねしょ(夜寝ている間の尿もれ)といいますが、5歳以降で月1回以上のおねしょが3ヶ月以上続く場合は「夜尿症」と診断され、治療が必要になる場合があるそうです。
小児の慢性疾患といわれているもののなかでは、夜尿症はアレルギー疾患に次いで2番目に多いそうです。小学校5年生でも約5%(1クラスに2~4名程度)いるとされる頻度の高い病気なのだそうです。
夜尿症は子供の自尊心を低下させ、自信を無くしたり、学校生活や友人関係に影響を与える事があります。一般的に夜尿症は成長とともに自然に治癒しますが、1週間で夜尿が3回以上ある場合は、3回未満と比べて自然治癒しににくいといわれています。
夜尿症の治療法
初診時には問診や尿検査で、夜尿症と診断されるとまずおねしょ日誌などを用いながら生活改善に取り組みます。
➀生活改善
・早寝早起きをして規則正しい生活をする
・水分の摂り方に気をつける。(日中はしっかり摂り、夕食後はコップ1杯程度までまでにしましょう。)
・塩分を控える
・便秘に気をつける(腸に大量のウンチがあると膀胱を圧迫するため、夜尿症に影響を与える可能性があります)便秘を改善することで、夜尿症の子供の約6割ご軽快したと報告されています
・寝る前にトイレに行く
・寝ているときの寒さから守る
・夜中、無理にトイレに起こさない
長い間習慣を変えることは容易ではないことを理解し、あせらず辛抱強く行ってください。肯定できる環境をできるだけ作ってあげましょう。
生活改善にやり夜尿症の改善がみられる場合は継続し、改善しない場合はアラーム療法や薬物療法で治療することが推奨されています。
➁アラーム療法
アラーム療法とは、夜尿を本人に気づかせ、寝ている間にためられる尿の量を増やすことで、夜尿回数を減らしていく方法です。パンツや専用パッドにセンサーをセットして、夜尿をすると音、光、バイブレーションなどによるアラームがなります。アラーム療法は毎日実践する必要があるため、本人のモチベーションとご家族の協力が必要になります。
➂薬物療法
・尿の量を調節する働きを持つ薬
・膀胱の収縮を抑える働きをもつ薬
などがあります。夜尿症のくすりは年齢や症状などに応じて使い分けたり併用したりします。
おねしょは子供の性格や親の育て方などに関係はありません。子供がおねしょをするのは自分のせいだと、ご自身を責めないでください。大切なことは「あせらない、怒らない、比べない、ほめる」ことだそうです。
今回の勉強会で夜尿症について詳しく学び、膀胱の大きさも人それぞれ異なり、小さくても治療で大きくすることができることを知りました。
トマト内科では夜尿症の治療を行っています。また、養護教諭が常駐し学校生活のアドバイスをさせていただいています。お気軽にご相談ください。
植平